工務店におけるチラシとホームページの相乗効果

工務店におけるチラシとホームページの相乗効果
2018年8月10日 渡辺 洋一郎
サラダホームの完成見学会ページのキャプチャー

こんにちは、工務店集客.COM 編集長の渡辺です。

本日は、ホームページとその他メディアの関係性についてお話をしたいと思います。
工務店の集客で欠かせないイベントといえば「完成邸見学会」ではないでしょうか?
建てさせていただいたお客様のお家をお借りして、イベントを行い、新しいお客様を集客する。
実際に完成したお家を見ることができるので、お家づくりに興味にある方と、接触できるチャンスですね!
ただここ数年チラシの集客効果が下がっているとよく耳にしませんか?
ただチラシも使い方次第で大きな効果を出すことができます。
今回はチラシの効果を最大化するための、ホームページとの連携方法をお話ししたいと思います。

使い方の違いを理解する

集客には大きくわけて2種類の手法があります。
『プッシュ型』と『プル型』です。
チラシは折込広告・ポスティングにかかわらず『プッシュ型』と言われる手法で、
不特定多数のユーザーに向けて情報を届けるタイプの集客です。

一方で意図するユーザーに情報を探して目的のページに到達してもらうことを目的とした待ちの集客のことを
『プル型』と呼びます。検索からの集客がこれにあたります。

シナジーを生まないケースが多すぎる・・・

近年、建設業界のWEB集客も発達しホームページに力を入れる工務店も増えてきました。
しかし、地方だとチラシの効果も捨てがたいのも現状です。
ほとんどの場合は、集客方法の一貫性がなくシナジーを生んでいないケースが多いように感じます。
それはなぜなのでしょうか?

連動を考えていない

チラシは前述したように、プッシュ型の集客方法であり、不特定多数のユーザーへのリーチによる『認知』が目
的になります。その中で、『興味』を持ったユーザーが次のアクションへとつながっていくわけです。
しかし、チラシだけで完結しようと考え、電話申仕込み(コンバージョン)に設定するケースも少なくありません。
研修でもお話している内容ですが、ちょっとユーザーの気持ち(消費者目線)になって考えてみましょう。

消費者目線になって考える

TVCMや、折込チラシなどを見た時それだけで「購入しよう」とか「行ってみよう」と意思決定するでしょうか?手元には「スマートフォン」があり、

「これを売っている会社ってどんな会社なんだろう?」
「この商品はどんな商品なんだろう?」
「インターネットで購入できるのかな?」

そんなことを考えないでしょうか?そして手元のスマートフォンで 「検索」 してみるのではないでしょうか?
スマホの普及率は総務省 通信利用動向調査によると2011年に14.6%であったものが、2016年には56.8%と5年間で4倍に上昇しています。
今や1人が1台は持っている時代になりました。それまでのガラパゴス携帯と比べ、画面は大きく動画や、WEBサイトを閲覧に適していること、
ネット環境のインフラ整備も加速しいつでもどこでも様々な情報に触れることができるようになりました。
人はある意味無意識に「検索」という行動を行っているのです。そして自分の中の足りない情報を足していきます。
どうですか?普通に誰もが行う行動なんです。
ましてや、家をたてる世代の殆どが、スマホを所有しているとしたら、、、
チラシで気づいてもらって「認知」→ホームページにアクセスの流れがあったほうがよりユーザーに情報を与えることができるのです。
自分の日常の行動を考えてみると、日々行っている行動だったり、目にしていることも、そんな当たり前のことでも自分が「集める側」
に回ってしまった瞬間に見えなくなってしまうことが多いように感じます。
これでは、せっかくの販促計画も相乗効果を生まず反響に繋がりません。。。

情報量の方程式

チラシを最大限に活かすためのポイントは、チラシの情報量とホームページの情報量を等しくしないことです!

「情報量を等しくしない…?」
どういうこうなのか?

【情報量】
チラシ < ホームページ ということです。

例えば!
チラシのPDFをホームページの見学会情報に貼り付けて、「ご来場お待ちしております!」
よくある光景ですね。
ここでもう一回、ユーザー目線になりましょう!
前提としては、チラシを見てホームページにアクセスする流れを考えている場合です。

チラシ→「◯◯◯で検索」→ホームページへ誘導

クロスメディア戦略というやつですね!
簡単に言うと、様々な媒体を活用することで、ユーザーとの接触時間と頻度をアップさせよう!という作戦です。
長く一緒にいる人とはなんだか仲良く慣れる親近感がわく(例外もありますが…)ということありませんか?

これは、心理学で「ザイオンス効果」 と呼ばれ、同じ人や物に接する回数が増えるほど、親近感が湧いてくる効果のことです。
アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが 1968年に、提唱し世界に広めました。彼の名前から「ザイアンス効果」とも呼ばれます。

実は、こういった「ザイオンス効果」を考えて、営業のスタッフ写真などをホームページに掲載することで、後々リアルの営業活動の際に
大きな効果を発揮します。この件に関してはまた詳しくお話します。

話がそれてしまいましたが、、、
チラシとホームページが同じ情報だったら…見る意味ありますか??ってことです。
何のためにホームページに誘導するのでしょうか?
もしかしたら、チラシを見ないで、検索のみでたまたまアクセスしたユーザーには接触できるチャンスはあります。
ただせっかくのホームページにチラシのPDFだけではもったないですよね?

各媒体の制約を理解する

チラシや各媒体には制約がともないます。
・紙面の大きさの制約(情報量の限度)
・配布エリアの制約(リーチできる範囲の限界)
・期間の限界(見る期間の限界)

テレビCMの場合
・時間の制約(15秒もしくは30秒)
・本数の制約(予算によりますが…)
・期間の限界(放映期間の限界)

チラシもTVCMCMも、多くの人に「認知」してもらおうと思い、「リーチ」を増やしたくても、制約が伴うのです。
ですので、「きっかけを与える」と考えるように私はしています。
TVCMを見て、チラシを見てホームページをアクセスしてもらい次のアクションに誘導する!

その際のポイントは、「きっかけの媒体よりもホームページの情報量を増やすこと」です。
チラシで満足できなかった情報の欲求を満たし、次のアクションに繋げる!

今回の場合は見学会に誘導ですね!
チラシやHPの反響が少ない状況なのは、もしかしたら「相乗効果」が得られていないのかもしれませんね…
研修ではこのあたりの話を、詳しくしておりますが、とても大事なことです。

今日のポイント
・チラシとホームページの相乗効果がないのは、連動させていないから
・情報量 = チラシ < ホームページ